2019.09.15
【人材育成】足るを知る

みなさん、こんにちは。
暑い夏が過ぎようとしている今日この頃、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
私はベトナム~カンボジアを旅行し、世界遺産や現地の生活に触れた刺激的な夏を過ごしていました。

今日は私が少し勘違いして捉えていたある言葉の本来の意味と、私なりの解釈を書きたいと思います。

「足るを知る」
この老子の言葉を一度は聞いたこと、目にしたこと、人によっては使ったことがある人もいるでしょう。
私も今までに何度か使ったことがあります。
友人が「もっと給料がよければなぁ」と仕事の不満を言ったり、「ウチの夫なんて家事を一切しないのよ!」と家庭のグチを言ったり、その人が今の自分は恵まれていないと落ち込んでいる時に励ます言葉として使っていました。
上をみたらきりがなく、現状の恵まれていることに目を向けることで日常の幸せやありがたさを感じられることを伝えたい時に「足るを知る、だよ~」と言っていました。

たしかに、「これで十分だ」と思うことが心の豊かさになると捉えることもできますが、実はそういう消極的な意味だけではないようです。

他者や周囲の環境といった外のものと比較し、自分に足りないものにばかり気を取られ、不平不満や人を羨む気持ちを抱くのではなく、自分の内側に目を向けて自分にあるもの、例えば家族や友人といった人間関係、自分の能力、特性に気付くことを積極的にしていこうと言っているのです。積極的にです。
そうすると現状の素晴らしさに気付くことができ、今に感謝し、本当の意味で人に愛情を注ぐことができ、また自分に自信が湧き人生が豊かになるのだと。

さらに、豊かさに気付くということは現状に満足して夢や目標を持つなということではありません。
自分にあるものに気付き、それを生かしていくこと、他者と比較し諦めるのではなく自分らしく挑戦することも意味として含まれているのではないでしょうか。

今に満足し感謝することがしぶしぶではなく、心の底から自然と湧き出てくることはありますか。
それは1年のうちどれくらいあるでしょうか。
他者との比較で自分の人生の素晴らしさや豊かさを決めていないでしょうか。
人から与えられて自分の内側の豊かさに気付くのではなく自分で感じ、自分で決めていくことができているでしょうか。

ご存知の方もいると思いますが「足るを知る」の全文はもっと長いので、全文も紹介します。

<全文>
知人者智。自知者明。
勝人者有力、自勝者強。
知足者富。強行者有志。
不失其所者久。死而不亡者壽。

人を知る者は智。自ら知る者は明。
人に勝つ者は力有り。自ら勝つ者は強。
足るを知る者は富む。強を行う者は志有り。
其の所を失わざる者は久し。
死して亡びざる者は寿(いのちながし)。

老子「道徳経」第33章

加藤 瞳j.union株式会社 人材開発グループ

いつか砂かぶり席で大相撲が見たい!

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