2020.09.13
今こそ労働組合による職場自治活動 ~自分たちの職場は自分たちで良くする~

暮らし方や働き方が変化していく中で、労働組合はさまざまな場面で変化対応力が求められています。
これまでは、執行部が職場に直接顔を出して点検したり、組合員と対話をしたりして職場のことを把握し、組合の活動に反映していくことができていました。しかし最近では、新型コロナウイルス感染拡大防止で同じ組織内といえども違う職場や部署に足を運ぶことが難しい状況になってきている上、職場自体が多様化し、一つの制度や仕組みで職場を良くすることが難しくなっているという話をよく聞くようになりました。
そのような中、さらに組合の職場リーダー(支部委員、職場委員)の重要性が高まってきています。
日頃からその職場で組合員と一緒に働いている職場リーダーが「自分たちの職場を自分たちで良くする」活動を主導していくことを「職場自治活動」とよんでいます。
これまでに多くの労働組合で職場自治活動に取り組んでおり、今回はその上手くいっている活動のポイントを紹介します。

労働組合と職場リーダーへの3つの期待

第一に職場リーダーの価値を上げ、職場の課題発見力や解決力を高めるために「職場のビジョンを策定する」ことです。
労働組合全体としてのビジョンや運動方針があるように、職場ごとに職場リーダーが、目指す姿を描くことで職場実態の把握や解決力を高めることができます。
「職場の目指す姿」になるために、今どのような職場の課題があり、何を解決するべきかが見えきます。職場ビジョンを掲げることが、リーダーとして組合員を巻き込む第一歩になります。

第二に組合員の「当事者意識」を高めることです。
これまでの組合活動は得てして問題解決請負型の活動で満足度を高めることに重きを置いていました。つまり職場や組合員の「困った」ことを私たち組合が代わりに解決してあげる活動です。この活動は重要ではありますが、多くの依存型の組合員を生み出してきました。
組合員の当事者意識を高めるためには、「困った」ことをどうやったら解決できるかまで一緒に働いている職場リーダーが共に考え、解決にあたることです。もちろん自分たちだけでは解決できないことは、執行部や使用者側(会社)に協力依頼をしながら課題解決にあたります。
労働組合から組合員に「どのような職場が良いか。働き甲斐を高めるためには何が必要か。」などを考える機会を創ることで当事者意識を高める必要があります。

第三に階層別の労使関係を構築することです。
労使関係というと、執行部と会社役員をイメージする方が多いと思いますが、それだけでなく職場リーダーと職場の管理職に代表される職場労使関係の構築も必要です。職場のことを一番よく知っている職場の労使双方で良い職場を創るために協働していく関係を構築することが重要になります。

職場自治活動の先にあるもの

最後に「職場自治活動」とは、手段であって目的ではありません。
「組合の求心力を高めたい」「組織力強化」「組合員の働き甲斐を高めたい」など目的はさまざまですが、「職場自治活動」は、労働組合の目指す成果の有効な手段なのです。
組合員の価値観の多様化や多方面にわたる職場環境に、集団的労使交渉で一律に解決することが難しくなった今こそ、「職場組合員の知恵や工夫が活かされた良い職場を職場の労使で創っていく」活動をはじめてみませんか。

藤村 英司j.union株式会社 広島支店

最近、体質の変化を感じることが多くなってきました。
気づいたときが自己変革のチャンスだと捉えるようにしてます!

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