j.union株式会社

労働組合の活動を
総合的に支援します。

2021.08.01
組織は形状記憶合金か?

組織は形状記憶合金のようである。
最近とある著名な学者の講演会にオンライン参加した際に気になった言葉が心に残っています。
「組織を変えていこう、良くしていこう」と意気込み、やればやるほどもとに戻ってしまうことはないでしょうか?私も確かにそうだなぁと思いつつも、「組織をどうやって変化させるか?」について考えてみたいと思います。

職場の概念の変化

以前、「私は活動が変わる瞬間に遭遇して」と題して、ある労組の職場自治活動を通して、今まで盲目的に変えていなかった活動プロセスが変わった瞬間をご説明しました。
(リンク:https://www.j-union.com/idea/000307.html
何十年も前から、「当たり前」だったことを見直すことは容易なことではありません。ましてや労働組合だからこそ変えづらいことも多いと思います。しかしながら、現在コロナ禍になり、ご紹介した職場自治の活動ですらも半強制的に変わらざるを得なくなっているのではないでしょうか?

職場とは何か?

職場とは一体何でしょうか? 弊社ではビジョンを作る際にこのような定義をします。
組織とは、理念や目的に応じて集まった人達の集まりである。つまり、組織や集まりとは目的を達成するための手段なのです。職場もまた、目的を達成するための「手段」であると、そう解釈することができます。

職場の目的

では、職場の目的とは何でしょうか? 考える上で、注目すべきトレンドがあります。
それは弊社で手掛けるビジョンのほとんどが、「組合員に一人一人に寄り添う」だったり「自分らしさ」をキーワードとした内容になっており、主体が「みんな」や「集団」ではなくなってきたということです。
会社にとっての職場の目的は、まぎれもなく経営的な数値目標の達成かもしれませんが、一人一人にとってみれば「自分らしさ」などの「私」個人を主体とした方向性を示すものになるだろうと考えています。

変える目的と理由

話しを元に戻します。組織の形状記憶性を捻じ曲げ、ありたい姿に向かっていくためにはどうすればよいか?
それは、職場の一人一人に寄り添った活動にシフトすることしかないと私は思っています。
変える理由は「理念」にあります。そして変える方法で言えば、一人一人が「多様」であるということが前提だと考えるからです。働く価値観や、生まれ育った場所や背景、またその人の持つ欲望といった、「関心」は全員異なるものだからです。そういった方々をマネジメントしていくためには同一化したところで通用しないのです。

変化をどのようにデザインするか

組織の形状記憶性はこの一人一人の集合体で形成されますので、もはや「職場」を構成する多様な個人にあった活動をしない限り、変えることは困難であると言えます。労働組合の活動もまた、この「多様性」を前提にみんな違うということを前提にした活動に再構成してみると、新しい活動が生み出されていくのではないか? というように考えています。

今年、遭遇した組合活動で物事を変えた事例をいくつかご紹介します。

・某システムエンジニアの企業内組合は、シニア層が自分らしく働くためにエンジニア以外の事業を起業させてほしいと労使の場で提案するという組合に遭遇

・組合が組合員に提供したい教育コンテンツを大学とタイアップしてリカレント教育のプログラムを共同開発しようとしている組合に遭遇

・今まで職場委員を置いていなかった労組から、一人一人に対応する活動をするために職場委員を新設するに至った組合に遭遇 

などなど...

他にも数多くの活動がありますが、集団的な活動に限界を感じ、活動を変えた組合に遭遇しております。
組織は形状記憶合金かもしれませんが、視点を変えれば、別の形状に変えることができる。
そのように、考えた今日この頃でした。

ちなみにこのような活動の情報は弊社主催の「j.unionコミュニティ」での「現場知カフェ」という
気軽な集まりの場で共有されたことです。もし気になる方がおりましたら、一緒に組合談義しませんか?
皆様のコミュニティへの参加をお待ちしております!

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横田 直也j.union株式会社 経営企画本部

最近はマンガ「キングダム」にドハマりしております。
好きな言葉は、孫子の兵法から…「将とは智・信・仁・勇・巌なり」

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