j.union株式会社

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2021.08.10
"いま、できること"から考える組合活動とは

変化の激しい時代に棚からぼたもちは拾えるのか

「棚からぼたもち」(思いがけない好運を得ること)ということわざがありますが、ぼたもちが落ちてくるところにいないと、突然の好運は拾えないことに最近気がつきました。お盆休み前に季節外れの牡丹餅のお話で恐縮です。

あり方を問われるいま、労働組合にできることは何か

私は普段から、多くの組合役員の方とお話させていただくのですが、組合員の方々の思考や行動も多様化している中でコロナ禍での組合活動の難しさについてのお悩みをよくお聞きします。これまで通りのコミュニケーションを取ることができない状況で、多様化の進む組合員が求める組合活動は何なのか、改めて労働組合はその存在意義を問われている気がします。

労働組合はいま、否応なしに変化をせざるを得ない状況であり、変化をどのように受け入れ、どのような新たな活動を計画し、実行していくかを考えなければなりません。今ある手段を使って「変化」に対応する方法について、今日は、最近私が学んで強く関心を持った「エフェクチュエーション」という理論を紹介します。

エフェクチュエーションとは

優れた起業家に共通する思考プロセスや行動様式の言葉で、「エフェクチュエーション:市場創造の実効理論」というものがあります。(参考:『多様な自分を生きる働き方』中村龍太著)

インド人の経営学者、サラス・サラスパシー氏が提唱したものですが、不確実性が高まる時代の中で手持ちの手段からできることを考える。これがエフェクチュエーションのスタートです。

エフェクチュエーションは、大切な5つの原則から構成されます。

① 手中の鳥(Bird in Hand)」の原則 
ゼロから夢想して新しい方法を発見するのではなく、手持ちの資源を有効活用して、何か新しいものをつくること。「できることから考える」

② 許容可能な損失(Affordable Loss)」の原則
自分自身がどこまで損失や失敗を許容する気があるのか、あらかじめコミットすることで、どこまでは攻め、どこからは退くと、予め進退の判断基準を設定しておくこと。

③ クレイジーキルト(Crazy-Quilt)」の原則
顧客や競合でさえもパートナーシップを作り上げていくこと。さまざまな利害関係者が関わり合う中、コミットする意思を持つすべての関与者と交渉していくことで、形も柄も色も異なる布を縫い合わせ、1枚の布をつくるかのように連帯してゴールを目指すこと。

④ レモネード(Lemonade)」の原則
酸っぱくてそのままでは食べられないレモンでもレモネードにすることができるように、失敗作でも活かすことができないかと発想を転換し、工夫を凝らして有効活用すること。

⑤ 世界観「飛行機の中のパイロット(Pilot-in-the-plane)」の原則
① ~④の原則を前提に日々の変化対応を心がけることで、不測の事態が起きても臨機応変に対応すること。

エフェクチュエーションの実践において重要なことは、「未来は発見できるものでも、予測されるものではなく、描き出すもの」なのだということです。

コロナ禍で仕事だけでなくプライベートでも外出する機会が減ってしまっている組合員の方々への支援として、労働組合のコネクションを使い、組合員の繋がりを組織内外問わず拡げる機会を提供してみたり、紙とweb併用で組合活動の質を最大限高める方法を模索するなども、手持ちの手段でできることではないでしょうか。
松下幸之助さんの言葉にも「無いものを嘆くな。あるものを活かせ。」という言葉がありますが、その時々ででき得ることを真剣に考え、判断しながら皆でゴールを目指す時代だと、私は思います。

自ら拾いに行くからこその、「棚からぼたもち」

「棚からぼたもち」の話に戻りますが、思いがけない好運も、待っているだけじゃ落ちてこないと思います。チャンスがきたときにつかみ取ることができるように、世界への視野を広く持ち、時代の変化の中で自分の強みと組織の強みを活かして行動していく力を持っている人こそが好運を拾えるのではないか、と感じる今日この頃です。皆様も好運を拾うために更に一歩踏み出してみませんか。

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猪股 桃子j.union株式会社 活動促進本部

「ご機嫌」もスキル!
素敵な方に最近教えてもらったお気に入りの言葉です。

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