j.union株式会社

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2022.05.08
自律をめざして孤立しないために

国を挙げて「働き方改革」を叫んでもなかなか進まなかった「柔軟な働き方」が、コロナをきっかけに急激に加速し、リモートワークや時差出勤などが企業に導入されました。

働き方が変わって、皆さんの職場では社員がイキイキしていますか?
組織として、社会やエンドユーザーにますます貢献できるようになっていますか?
パソコンに向かって独りでひたすら作業を完結する社員が増えていませんか?

◆「自立」と「孤立」

自立の反対語は「依存」です。そのため、自立とは「他人に頼らず、何でも自分でやること」と思われがちですが、それは自立ではなく「孤立」です。職場における自立とは「仕事のやり方を習得し、自分にできることは自分でやり、自分の限界を超えるところは他人の助けを借りられる」ことです。
自分でできることまで誰かにやってもらうことは「依存」ですが、自分にできることはチャレンジし、できないことは上手に手を貸してもらいながら着実に仕事を進めていくことこそ、自立して働いている姿と言えます。
つまり、職場における自立とは「自分一人ではできないもの」なのです。
「なんでも自分でできる」よりも、「手を貸してもらえる」こと、そして、誰かが助けを求めている時は、手を差し伸べあえること。人間関係が豊かな人ほど、自立しやすくなります。
手を貸しあえる職場を作れるかどうか、物理的に離れて仕事をしていても豊かな人間関係が築けるかどうか、が組織にとって大切なポイントになります。

◆企業は「従業員の自律」を期待している

「自律的に働くことに関する実態調査(2020年6月/リクルートマネジメントソリューションズ)」によると、「あなたの所属している会社は、従業員が自律的に働くことを期待するメッセージを出していますか」の設問では、全体の83.4%(一般社員で80.7%、管理職では94.3%)が、「自律を期待されている」と回答しています。
自律とは「自分で考えて自身をコントロールできること」「自分の意志をしっかりと持って、自ら定めたルールに従って行動を選択できる状態」です。
すなわち、自己選択自己決定により自身で調整を行い、必要に応じて他者の力も借りながら問題を解決して仕事を進められる「自立した働き方」ができる社員は、「自律的に働くこと」ができていると言えるのです。

◆自律的に働くための関係性を組合活動で築く

真面目で一生懸命な人ほど、がんばることとは一人で背負いこむことと感じ、自己完結を目指してしまうかもしれません。
「自律が足りない」のではなく「自律しすぎる」ことで閉じこもり「孤立」していくことを防ぐために、甘え上手になる、ちょっと助けてもらう方法を上手くなる、あなたのためならと思いあえる関係を作ること。「あなただけでできないことはあなたとわたしですればいい」「わたしだけでできないことは誰か助けてください」と言えること。
働き方が変わった今だからこそ、職場にそんな「つながり」を作ろうと意識的に発信し、行動していくことが、かえって、健全に自律する人を増やすことにつながります。
「見えない人」「抱え込む人」をつくらない、「お互いに気づきあえる職場」を作るために、「お互いを知る」、「相談し合える」、「本音で対話できる」 関係を築いていくための組合活動とは?と、今あらためて問い直してみませんか?

野村 麻希子j.union株式会社 人材開発グループ

好きな言葉は「健啖家」

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