j.union株式会社

労働組合の活動を
総合的に支援します。

2022.09.04
組合員のキャリアを支える「足場」の重要性

■生活を選ぶべきか、仕事を選ぶべきか?
働く中で、生活を選ぶべきか仕事を選ぶべきか? という究極の選択肢を迫られることがある。
私自身組織人として「仕事」と言いたいところだが、私の答えは「生活」だと思う。

私の話になるが7年前に長男が生まれたことを、とある大手自動車系の専従役員の方に報告したところ、「横田さん、子どもの授業参観は絶対行きなよ」と助言をいた
だいた。
その方は仕事都合で行きたくても行けなかったことを後悔しアドバイスをくれたのだった。

それから7年、現在私には乳児〜小学生の3人の子どもがいる。定時に帰れない日が続いてしまったとき、家庭が犠牲になってしまったことを大反省し、「何のために働いているのか?」を自問自答し、働き方を大きく見直した。私にとって生活がキャリアを支える「足場」となることに気付かされた出来事だった。

■キャリア実現を阻害する要因

さて、私の失敗談は置いておき、弊社では一昨年に組合役員をお呼びして、「組合員のキャリア実現を阻む要因は何か?」という問いで現役組合役員と座談会を行っ
たことがある(ジャーナルVol.287掲載)。この場では、キャリア実現を阻む要因は主に次の3つであるという結論になった。

①「時間の確保」
②「職場の風土」
③「家族の理解」

組合員の「足場」となる生活・家庭の安定を支えていくために、労働組合はどこまでプライベートなことに対して踏み込めるのか? 
不満のガス抜きで満足していて根本的な問題を解決する戦略的な思考を怠っていたのではないか? 
組合員の本音を引き出す環境設定が足りないのではないか? 
など、労働組合が組合員のキャリア実現をどこまでサポートしていくか座談会では議論された。

それから2年後の今、労働組合ではどんな事例が生まれているだろうか? 皆さまの労働組合ではどのような展開がなされているだろうか?

■労働組合にできる支援

キャリア支援というキーワードは、ジョブ型人事制度の導入や、優秀な人材確保・ミドルシニアの活躍という時代的な経営課題から人事主導の取り組みだった。
しかし、労働組合が組合員一人ひとりの「個」の支援領域に入っていけばいくほどに、労使の共通課題となっている。


過去のジャーナル(Vol.305)で特集を組んだ、「ダイセル労働組合の挑戦」では「一人ひとりが自分らしさを磨き、輝いている」という組織ビジョンを掲げて活
動を始めていることを紹介した。自分らしさとは、仕事だけではなく、生活・健康・社会の人生的な視点をもって「自分らしさ」と定義して組合員の幸せの実現のために活動を再構築するということだ。

その一つの例として春闘を「幸せ」や「エンゲージメント」に関わる「自分らしさの実感」を軸に解決策を出し合う場に変えていきたいと委員長の藤田氏は述べている。
これは、労働組合の存在意義がわかりやすく展開された事例である。


弊社では、労働組合によるキャリア支援を総合的に支援していくための仕組みづくりを始めている。また労働組合同士の共同活動では、「Reunion」や「Link-U」、
「j.unionLab」などさまざまな事業がスタートし、労働組合の皆さんと一緒にコミュニティを形成し「個」の支援の活動を共同的に考え生み出そうとしている。

この潮流が組合員にとって新たな労働組合の存在意義となるだろう。

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横田 直也j.union株式会社 経営企画本部

最近はマンガ「キングダム」にドハマりしております。
好きな言葉は、孫子の兵法から…「将とは智・信・仁・勇・巌なり」

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