j.union株式会社

労働組合の活動を
総合的に支援します。

2023.02.26
キャリアっていったい......

私の所属する現在のチームが結成されたのは約2年前のことです。
それまでは、調査・統計のプロ一筋で40年近くやって参りました。
しかし、まだまだ勉強の毎日です。

最近の学びの対象は、多くの組合様からお問い合わせを頂いている「キャリア」に関してです。
調査や統計とは直接は関係ありませんが、調査の内容として学ばねばならないものも多いのです。

チームとしては、調査、キャリア自律支援、コミュニティという大きな柱があり、中でもキャリア支援は、多くのお客様から問い合わせを頂いており、今後の広がりが予想されます。

勉強しなければと思った発端は、「Link survey」という複数の組合様が集まり、同じ設問を使用し、共同で調査を行っていく中でのことです。
全体的には多くの設問結果で高い値が見られる中、

 ・Q12.新しい人間関係が構築できるように社内外の活動に参加している
 ・Q15.仕事において自分のやりたいことが明確である
 ・Q16.自身の描いたキャリアに近づいている

など、キャリアに関する項目が他の項目と比較して低い値になっていました。
肯定的回答割合から否定的回答割合を引いた「DI値(▲100.0~100.0ポイントの間)」が、他の項目では大きくプラス方向に振れている中、「Q12」で▲26.5ポイント、「Q15」で8.3ポイント、「Q16」で▲9.4ポイントでした。
値は全て「組合員」のデータですが、「Q16」などは、組合役員のみのデータでも4.8ポイントと、プラス方向ですがその振れ幅は小さいものでした。

この結果を今後継続的に分析するためには「キャリア」ってそもそも何だろうという単純な疑問が湧いてきました。

「キャリア」って、資格? 役職? 職歴? と一般的な事しか頭に浮かびませんでした。
さまざまな本を読んだり、ネットで調べたり、セミナーを受講したりしていくうちに、キャリアには外的/内的キャリアがあったり、コミュニティーを広げることだったりとかなり奥が深いということがわかり始めました(これらもほんの表面的なことだと思います)。

その後、キャリアコンサルタントの資格を持った、知識も経験も多い方々の力を頂き「キャリア自律アンケート」を実施しました。
その結果を公開セミナーで公表することができ、たくさんの組合役員の方々の話を聞くことができました。
その中で印象的だったのが、ある組合役員の方が「会社はキャリアを積むことによって、転職などで離れて行ってしまうので、あまり積極的ではない。会社ができないことなら、組合が主導してキャリア支援、特にキャリア自律に対する支援を行うべき。そのためには我々ももっと知っておくべき。」と発言されていました。

ちなみに、その時の集計結果では「組合員のキャリア自律において必要なもの」の1位は「働きがい(98.2%)」でした。「キャリアアンカー(92.9%)」や「弱み・強みなどの自己認知(91.1%)」なども90.0%を超えた回答がありました。

ちょうどこの頃、キャリア支援として「ユニオン・キャリアドック(仮称)」というキャリアコンサルタントによるキャリア相談や、セミナー、情宣物、調査など、総合的に提供できるような商品が開発されました。

お客様によりよいサービスを提供するためにもこれからも勉強を続けて参ります。
個人的には、「昨日できなかったことが今日できるようになる」これも「キャリア」の1つだと考えます。

渡辺 秀一j.union株式会社 経営企画本部

生死にかかわる病気をして人生が変わりました。

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